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#ハロプロ超帝國 対話篇 kaede #fss_jp

ハロプロ超帝國とは?

江連 ハロプロ超帝國とは、かつて栄えた人類史上最高のアイドル王国を指す。
加賀 何ですか、いきなり?
江連 あ、おはよう。
加賀 おはようございます。今日は体調はよろしいのですか?
江連 うん。今朝はとても気分が良い。
加賀 それは良かったです。ところで、さっきの、ハロプロなんとか帝国って、何ですか?
江連 超帝國(ちょうていこく)。ファイブスター物語という漫画に登場する、ハイパーテクノロジーを極めた国家の名称だ。
加賀 それとハロプロに、何の関係があるんですか?
江連 君に説明するまでもなく、ハロプロハロー!プロジェクト)とは、モーニング娘。などアップフロントに所属する女性歌手集団の総称だ。
加賀 それはもちろん知ってます。
江連 そうだったな。
加賀 その、ちょう、ていこく、と言うのは、以前、博士が書かれた論文と関係があるのですか?
江連 そうだな。まずは、ぼくが書いた『モニ・セイクレッド』のおさらいから、始めよう。
加賀 またかあ…
江連 まあ、そう言わずにだな。紅茶でも用意するか。
加賀 砂糖は入れます?
江連 ほっとレモンを入れよう。
加賀 血糖値は大丈夫ですか?
江連 今朝の値はそれほど高くなかったし注射も打った。問題ない。
加賀 ちゃんと聞きますよ。
江連 注射のことかい?
加賀 いえ、博士のお話を、です。
江連 では、ごく簡単に。ファイブスター物語に登場する、とてつもなく巨大なコンピューター。人類記憶装置とも呼ばれているのが、モナーク・セイクレッドだ。ここには、ファイブスター物語の世界に住む、全ての人類のデータが記録されていて、それは現在でも続けられている。それは、過去から、何千年にも渡る膨大な人類の記憶と記録だ。
加賀 それって、いわゆるアカシックレコードですね。
江連 うん、そうとも言う。話を続ける。その、モナークに倣い、ぼくは「モニ・セイクレッド」という架空のハロプロ記憶装置を定義したんだ。
加賀 パクったんだ!
江連 パクりとか言うな。これはオマージュ、リスペクトと呼ぶんだよ。
加賀 ものは言いようですよねえ。
江連 うるさい。続けるぞ。モニ・セイクレッドのモニとは、モーニング娘。の略称だ。
加賀 そうなんですか?
江連 一般的には「モー娘」や「むすめ」が略称だな。
加賀 「むすめ」とは言わないかなあ。「モーニング」と呼んでますね。
江連 確か君は1999年生まれだったねえ。今の若者は、そうなのか。なっち(安倍なつみ)は自分たちのことを「むすめ」と呼んでいた憶えがあるな。まあ、とにかく、モニは一般的な略称ではない。だが、「ハロモニ。」という番組もあったし「ミニモニ。」もそうだ。
加賀 ミニモニ。好きだったなあ。衣装は憶えてないけど。
江連 モーニング娘。とはハロプロの筆頭グループだから、モニの二文字でハロプロを総称するものとした。
加賀 ですよねえ。やっぱモーニング娘。が代表じゃなくちゃ。
江連 君からその言葉が聞けて、ぼくは嬉しいよ。
加賀 ありがとうございます。
江連 ぼくが定義した、架空のサーバー「モニ・セイクレッド」には、この20年間の、全てのハロプロの情報とファンの記憶が記録されている、ということになる。
加賀 どうして、ハロプロのファンのことも残してあるんですか?
江連 それはね、公式の記録だけではハロプロの歴史を語れない、からだよ。
加賀 えっ! どういうことですかそれ?
江連 そうだな、例えば、ある時期から、ハロプロ研修生から正規メンバーへ昇格するという流れが、はっきりと示されるようになった。ところが、誰がハロプロ研修生の何期かということが、公式には記録されていないんだよ。
加賀 そうなんですか!?
江連 ハロプロのファン、モーニング娘。のファンであっても、ハロプロ研修生の期、加入した順番については良く知らない者が多い。そして、ハロプロ研修生から正規グループのメンバーへ昇格する順番は、研修期間の長さとは関係ない。だから、新たにハロプロ正規グループに加入したときに研修生時代の後輩が先輩となってしまうようなことがあるのだが。
加賀 それは、気にしないようにしたほうが…
江連 すまぬ。思い出させてしまった。
加賀 いえ、いいんです。今となっては良い仲間ですから。
江連 いいんだね。
加賀 はい。
江連 ハロプロの歴史のなかに、ハロプロ研修生、さらには、その前身であるハロプロエッグがある。ところが、エッグもそうだったが、その活動がDVDなどの映像記録として、ほとんど残されていない。それらが重要であることは、後になって分かることだ。彼女たちがエッグだった頃に、いつ、どこで、何をして、何を感じていたのか。それらは公式には記録されていない。だから、エッグや研修生を熱心に追い続けたファンの言葉だけが、貴重な資料となる。
加賀 確かに、ハロプロ研修生が実際どうなっているか、ライブに来てないと分からないかもしれないですね。
江連 ファンは良く、ハロプロはアイドルではない、パフォーマーだと言う。ただ可愛いだけの、いわゆるアイドルとは異なる、徹底的に技術を磨くパフォーマンス集団。それを間近で見ることが出来るのが、研修生のライブ、定期的に開催される研修生発表会だ。ぼくはそれを見たことがなく、彼女たちがいかに鍛えられた者たちなのかということ、その過程が研修生の現場にあるということを、随分と後になって知ったのだ。
加賀 研修生のライブはほんと、熱かったんですよ。
江連 そうらしいな。ぼくはそれを、後になって、ファンの言葉から知ったのだ。ブログ、ツイッター、彼らの言葉はウェブに残されている。それを調べることで知ることは計り知れない。公式の、DVDやブルーレイには記録されていない。彼らファンの言葉から、モーニング娘。となったメンバーが研修生時代に、何が楽しみで、頑張り、いかに悩み、それでも諦めずに居続けたのかということ。正規グループのメンバーとなる前に辞めていってしまった者についても、その子を熱心に追い続けたファンの言葉は、熱く、誠実なものだ。そのような思いが、ぼくが定義する架空の記憶装置、モニ・セイクレッドには詰まっている、ということなのだ。
加賀 それを調べると分かるんですね。
江連 実際には存在しない。けれど、そこには全てのハロプロの希望が詰まっている。
加賀 希望、ですか。
江連 ファイブスター物語には、多くの神様が登場する。人間を超越した存在であり、その気になれば世界を創造したり、消したりも出来る。しかし、その神様は、ぼくらが知るような、ありがたい信仰対象などでは、ない。ファイブスター物語の神様は、人類を傍観し、時にいたずらをする。神の目線から眺めるだけの者たちなのだ。
加賀 困った人たちですねえ。ありがたくないんだ。
江連 ファイブスター物語にとって神様とは希望ではない。この物語に出てくる巨大なコンピューター、これまでの全ての人類の記憶装置であるという、モナーク・セイクレッド。その人類の記憶とは、物語に登場する神々に抗う、人類の希望であるのだという。人類が、どうやって生きてきて、何を感じ、いかにして困難を乗り越えてきたのか。それらが全て記録されている。要するに、生きていることが希望なのだということ。
加賀 読んだことがないので良く分かりませんが、なんか、つんくさんの歌詞みたいですね。
江連 良いところに気がついたね。つんくが書いた楽曲には、恋愛はもとより、世界の平和から食事や買物の楽しみまで、興味の対象、それらが渾然一体となっている。それはぼくらの望み、希望であるはずだ。ハロプロの総合プロデューサーを降りてしまったが、つんくの言葉は今もハロプロにとっての骨格となっている。メンバーにとっても、ファンにとっても、そうなっているはずだ。それで、だから、ハロプロと、ファンの言葉を全て記録したという架空のコンピューター「モニ・セイクレッド」とは、ハロプロが生きた証であり、ハロプロそのものだ。それは、我々ハロプロファンの希望となるのだ。そのような願いを込めて、ぼくはかつて、自作のハロプロまとめをモニ・セイクレッドと名付けた。論文『モニ・セイクレッド』は、表向きにはハロプロまとめ制作ガイドとして発表したのだが、その本当の目的とは、架空のハロプロ記憶装置「モニ・セイクレッド」の説明だった。ハロプロの始まりから現在まで、安倍なつみから始まるモーニング娘。すなわちハロプロの潮流とは、現在の若者、ファンにとっても知るべき歴史なのであり、それを残しておく必要があった。だからぼくは、架空のコンピューター「モニ・セイクレッド」という考え方に行き着いた。
加賀 正直、そこまでハロプロが壮大なものだったとは気づきませんでした。
江連 ぼくがハロプロに対して、ある種の歴史小説のような、太くて大きな流れがまずあり、枝葉にはメンバー個人の様々な思いが描かれ、残されていく、そう捉えたのは、ファイブスター物語の読者であったことが密接に関連しているのだ。架空の世紀、星団暦2988年の時点から連載を開始したファイブスター物語には、その前後、数千年を網羅する年表が存在する。この年表は作者の永野護が1986年の連載開始時に、その全てを公開したものだ。そして、星団暦以前の年表に登場するのがモナーク・セイクレッドと超帝國だ。巨大な戦闘ロボットや亜人間の美少女ファティマが活躍する物語だが、それらのテクノロジーとは超帝國時代の名残り、さらに言えば「劣化版」なのだといわれている。超帝國時代のテクノロジーは、星団暦の人類にとって想像を絶するものらしい。
加賀 ロボットが出てくるんですか? アニメですかそれ?
江連 それを説明していなかったな。そう、この漫画の主役は戦闘ロボット。映画としてアニメ化もされた。
加賀 ガンダムみたいなやつ?
江連 君は若いのにガンダムは知っているんだな。
加賀 ガンダムは有名でしょ。
江連 そうかあ、そこから説明しなければならないようだな。ファイブスター物語は、ロボット漫画だ。永野護がこの漫画を描くきっかけとなったのは、彼がデザイナーとして参加したアニメ、エルガイムだった。富野由悠季が監督を務めたこの作品において永野は秘蔵のロボットとしてブラッド・テンプルをデザインしていたのだが、様々な事情により使われなかった。エルガイムの後番組であるゼータガンダムは、最初のガンダムと同様、富野の監督作品だったのだが、あ、ガンダムの生みの親、富野監督のことはご存知かな?
加賀 アニメで監督が誰かとかは、見ていても良く知らないですし、特に気にしません。
江連 まあ、普通はそうなのだろうな。そう言えば、君がお気に入りのモビルスーツキュベレイは永野のデザインなのだよ。
加賀 そうなんですか!
江連 君は何も知らんようだな。まあ、生まれる前のことだから仕方がない。
加賀 ガンダムのプラモデルを作ったときに驚いたのが、外側だけじゃなくて中身もあったってことなんです。
江連 君が最初に作ったガンプラは、フルメカニクスガンダムバルバトスルプスと言って、ガンプラの中でも極めて精巧なモデルだった。モビルスーツの骨格。鉄血のオルフェンズではガンダムフレームと呼ばれていたが、それは、元々はムーバブルフレームだ。実は、最初にガンダムが放映された頃には、モビルスーツに骨格は無かった。その骨格、ムーバブルフレームを考え出したのが永野護だ。しかし、永野がやったことは、ただ精密にしたというだけではない。とにかく、ロボットは格好良い。ロボットは強い。そして、ロボットは恐ろしい。ファイブスター物語の登場人物、カイエンのセリフに「お前たちはモーターヘッドの恐ろしさを知らない」というものがある。ファイブスター物語における戦闘ロボット(当時はモーターヘッドと呼ばれていた)とは、それはそれは恐ろしいものなのだ。
加賀 そろそろ、おやつが食べたいです。
江連 ああ、そうだな。教授から頂いたチョコレートがあったな。
加賀 やったー!
江連 さて。ファイブスター物語の話に戻るが、超帝國とは、2017年現在の連載の時点(星団暦3030年代)より約7000年ほど前に栄えた国家だ。この世界では戦闘ロボット操縦者は騎士と呼ばれる。そして、最強騎士の称号は剣聖だ。7名ほどいたという超帝國の最強騎士、超帝國剣聖は、連載の舞台となっている星団暦の剣聖などとは比べ物にならない、化け物のような強さだったのだという。ロボットに乗らずとも、素手で、ありとあらゆるものを破壊し、消し去る。その動きはものすごく高速であり、誰にもその動きが見えない。彼らが降り立った、その瞬間に、その地は荒野と化す。しかし、超帝國剣聖の、超帝國時代の活躍が描かれたことは、まだない。
加賀 ないんですか。
江連 作者の永野がデザインズ5という設定資料集に書いた、今後の展開についての文章に、そうある。
加賀 早く描いて欲しいですねえ。
江連 なにせ、1986年に連載を開始して、まだ、年表の1割ほどしか話が進んでいない漫画だ。
加賀 無理なんじゃないですかそれ?
江連 もう読者は、待たされることに慣れてしまっている。なにせ、作者の永野がアニメ映画を作るということで漫画連載が10年も休んだこともあったのだよ。話を続ける。太古の昔に栄華を極めた超帝國は、すでに滅んだ。年表では、そういうことになっていた。しかし、超帝國の支配者であったナインは連載(星団暦)に何度か登場している。そして、7名の超帝國剣聖は、星団暦の現在(2017年連載時点での現在)においても健在なのだという、驚愕の事実が判明してきた。作者の永野護によると、星団暦に登場する超帝國剣聖は、超帝國当時の肉体そのままではなく、星団暦の騎士の身体を借りて生まれ変わったものであり、すなわち星団暦の騎士の力しかなく、化け物のような強さはないのだという。超帝國のハイパーテクノロジーとその脅威は、FSSの連載にて何度か語られている。しかし、星団暦の人類で、それを実際に見た者はいない。超帝國剣聖の生まれ変わり数名とログナー以外、誰も知らないし見たことがない。前置きが長くなったが。
加賀 長いですねえ…
江連 ここからが本題だ。ぼくが定義する、ハロプロ超帝国とは、安倍なつみ在籍時の、モーニング娘。を筆頭とするハロプロが多忙を極めた時期を指す。1999年、LOVEマシーン大ヒット以降の、いわゆる全盛期のことだ。とにかく、この頃のモーニング娘。は、誰もが知っている。幼稚園児からおじさんまで、誰もが知っている。圧倒的な存在感と、エースの風格。そして、当時のどのアニメや芸人よりも面白い、類まれなるキャラクター集団。スーパーマーケットにはモーニング娘。のキャラクターグッズが山ほどあった。ハロプロショップではない。全国どこの店にもモーニング娘。の商品が溢れていたのだ。あの時代を語る際に絶対に外せない、絶対的な王者。ぼくがハロプロ超帝國というタイトルで全盛期のハロプロについて書こうと思ったのは、まず、そういう前提があってのことだ。当時のモーニング娘。とは、正に化け物だった。安倍なつみ後藤真希のようなセンターとなるトップアイドルが何名もいる。辻希美加護亜依が、とにかく暴れる。中澤裕子がキレる。他の芸能事務所が絶対に採用しない、およそアイドルとは呼べないルックスの者もいる。それらが渾然一体となったときの、爆発的なエネルギー。それがモーニング娘。だ。
加賀 博士がそこまでモーニング娘。のことを好きなんだって、初めて知りました。
江連 モーニング娘。とはトップアイドルでありパフォーマンス集団であり、同時に、有名なキャラクターだ。ここでぼくがキャラクターであることを強調するのは、キャラクターとして確立することこそがハロプロであり、タレントとしての資産となるからだ。これは、ぼくの過去の論文『ひきこもり博士の[ハロプロ][萌え][エヴァンゲリオン]研究日誌』に詳しい。
加賀 その長いタイトル、何ですか?
江連 今では後悔してる。いや、してない!
加賀 前フリが長くて、まだハロプロ超帝國の説明をしていないですよねえ。
江連 文字数が足りないので要約すると、ハロプロ超帝國とは、かつて栄えた王国。2017年現在では、幻とされ、もはや実際に見ることはない。ここがファイブスター物語の超帝國との共通点だ。そして、ハロプロ超帝國の遺伝子を受け継いだハロプロエッグ、そのエッグ出自の和田彩花が現在のハロプロリーダーだから、ハロプロ超帝國と現在のハロプロとは関連がないわけではない。これもファイブスター物語と同じ。とにかく、超が付くから、すごいんだ!
加賀 中二病センスですよねそれ。
江連 いやいや。それで言うと、つんくのセンスだって疑わしいぞ。ぼくはつんくを疑っているわけではないが、「永野護が言うロックとつんくが言うロックは同じ」という、ぼくの格言がある。
加賀 出た、格言!
江連 馬鹿にしてないか?
加賀 いいえ(笑)
江連 今、笑っただろ!
加賀 いえね、熱心だなって感心しているんです。
江連 そりゃあ、まあ、博士だからな。

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