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スペンサード

 今期エピソードのサブタイトル「大君主バフォメートのまなざし」とは?

 月刊ニュータイプ2020年11月号掲載のファイブスター物語ネタバレブログとなります。今月も初公開の新設定が満載で、びっくりです。そして、この作者、永野護のネーミングセンスはあいかわらずかっこいい。

F.S.S.DESIGNS 1 EASTER;A.K.D.

F.S.S.DESIGNS 1 EASTER;A.K.D.

  • 作者:永野 護
  • 発売日: 2005/09/20
  • メディア: 大型本
 ファイブスター物語の作品集、デザインズ1には、現在ニュータイプでの連載にて進行中である魔導大戦の後に、天照帝とラキシスとの間に意見の食い違いが起こると予告している。今月号を読んで、それを思い出さずにはいられなかった。

 今回は上記ブログの続き。書こうとしたことがまとまらなかったので箇条書きです。まあでも、ここんとこ毎回そうですね。ということなので前回のブログと同じく、今回もファイブスター物語ファンの皆様の優れたブログをリンクしておきますので、まずはそちらをご覧ください。

10月10日

FSS (NT2020年11月号 第16巻相当) 評論(ネタバレ注意) #fss_jp - AQM

月刊NT2020年11月号ネタバレ記事 | FSSをナナメから読み込んでみる感じで一つ

ニュータイプ11月号ネタバレ付き感想~混沌か無か。夢物語の終わり、の巻 - 絶対秘密。

忘却の彼方へ|ファイブスター物語/FSS/ショウメ争奪戦~大君主バフォメートのまなざし|NT2020.11月号【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

2020年秋冬はFSSイベント多数!(随時更新) - 絶対秘密。

10月15日

月刊ニュータイプ2020.11月号ファイブスター物語/FSS/感想/考察|ショウメ争奪戦~大君主バフォメートのまなざし|『時の彼方へ』|【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

F1ファティマの構造について考える。 - 絶対秘密。

 今月号の話は、連載にて約一年ほど続いたエピソード、ラキシス7444の後日談のようなものだ。異世界から、星団暦3037年*1のジョーカー太陽星団に無事に生還したラキシス一行は、ポーターが彼女たちの記憶を消したので、何が起こったのか正確に把握していない。
 マウザーは、ラキシスに対して、天照帝にではなくラキシスへの忠誠を宣言した。そして、自分やツバンツヒ、システム・カリギュラ指揮官クラスの秘密、ポリメリゼーション・キャスターの正体を打ち明ける。自分たちは、太古の超帝国、その歴代の皇帝たちの姿と記憶を持っているコピー人間であると。
 天照帝はスペクターからの報告で、異世界でのラキシスの発言から彼女の真意を知るが、彼は、彼女が何を言っているのかを全く理解出来ないでいる。
 そして、ラキシス一行を追っていた二つの影が、ミラージュ騎士団メンバーのヴィクトリーとレディ・スペクターであったことが明らかとなる。
 今月、新たに登場したのは、ヴィクトリーとレディ・スペクター、Fネーム・ファティマ(ファティマの子供)であるマーター・マーター、そしてファティマでありミラージュ騎士団メンバーでもあるタワー。この初登場の4名は、この連載時点よりも遥か未来から、次元航行戦艦スペンサードに乗ってやってきた。

 とにかく今月号は戦艦スペンサードがかっこいいってことで他に書くことがぶっ飛んでしまったので、今回のブログはメモ程度デス。
 まずは天照帝の発言から。
 ラキシスが敵に対し「私たちの世界への干渉は全力で阻止します!!」「たとえそれがジョーカー宇宙の創造神! 全能神アマテラス大御神であってもです!」(ニュータイプ2020年3月号)と言い放ったらしいことをスペクターから聞き、天照帝は、彼女は「ボクたち」と戦う気なのかと不思議に感じる。全能神アマテラス大御神とは連載の時点よりも未来の7777年にラキシスと天照帝が融合したものなので、だから、彼女の言うことが全く理解出来ないでいる。
 二人が融合した全能神アマテラス大御神とラキシスは、もしかして別の人格、キャラクターとして7777年以降も存在し続けるのかもしれないと、ぼくは感じた。

F.S.S. DESIGNS 4 覇者の贈り物

F.S.S. DESIGNS 4 覇者の贈り物

  • 作者:永野 護
  • 発売日: 2014/03/10
  • メディア: 単行本
F.S.S. DESIGNS 5 LITTER.pict

F.S.S. DESIGNS 5 LITTER.pict

  • 作者:永野 護
  • 発売日: 2016/02/22
  • メディア: 単行本
F.S.S.DESIGNS 6 XROSS JAMMER

F.S.S.DESIGNS 6 XROSS JAMMER

  • 作者:永野 護
  • 発売日: 2019/02/09
  • メディア: 大型本
 マウザーの発言について。
 超帝国の皇帝の姿と記憶を持っているというマウザー。今は美形の顔で出てきていますけど(デザインズ6に記述あり)、元々の顔はどっちなんだろうか?
 デザインズ6のマウザーのデザイン画、まだ連載には出てきていないミラージュ騎士としてのその姿は、以前の顔に似ている。
 元々、ミラージュ騎士団メンバーには天照帝に忠誠を誓い絶対に従うという掟がある。しかし、マウザーがミラージュ騎士となったことで、天照帝ではなくラキシスに忠誠を誓うミラージュ騎士が今後は増えるのだという。天照帝はそれを苦笑したと今月号に書かれていた。ぼくの考えでは、天照帝の后であるラキシスに従うことは、すなわち天照帝への忠誠と同じだからだと彼は考えているのだろう。
 そこでぼくが思ったのは、天照帝ではなくラキシスに忠誠を誓うマウザーは、7777年まで天照帝と付き合うツバンツヒ(デザインズ5に記述あり)とは違い、3239年にラキシスが時の彼方へと消えて以降に、何か起こすのかもしれないということだった。
 ラキシスに忠誠を誓ったマウザーだが、一方、デザインズ6によれば、ミラージュ騎士であることをあまり意識せず好き勝手に行動するのだという。
 デザインズ4によれば、マウザーの本当の舞台は、現在連載中の魔導大戦が終結した後の3100年で、物語に深く関わってくるのが4100年までとある。当初この解説を読んだときにぼくは、意外と長く関わるのだなと思った。しかし、ツバンツヒが7777年まで出てくるのであれば、不思議に感じる点もあるだろう。
 現時点では想像だけど、マウザーのような、天照帝ではなくラキシスに忠誠を誓うミラージュ騎士は、4100年あたりで反AKDに転向するのではないかと、ぼくは考えた。

 ついに登場、ミラージュ騎士タワー。
 初期からその存在が公開され、今月になってやっと登場したタワーは、とんでもない奴だった。かつてファイブスター物語で最も気持ちよくぶっ壊れたキャラクターであったスパークが剣聖マドラとして覚醒して、まともな人物になってしまったので、今後は平仮名でしかしゃべらないタワーがぶっ壊れ筆頭になる予感。
 これまでの解説文によると、セントリーレベルの能力を持つタワーが暴れたら天照帝やカレンでないと止められないらしいが、それ以前に、いわゆる「お笑い組」であることがバレてしまったようだ。

 ミラージュ騎士ナンバー34ヴィクトリー。
 連載初期からその名前が公開されていた。将来、天照帝がジョーカー太陽星団を離れてからミラージュ騎士となった宇宙人。しかし、それはかなり先の出来事なので連載に登場するのはいつの日か。大いに想像をかきたてられた。彼の名を久しぶりに見たのはデザインズ6だった。それは、どのミラージュ騎士が何番のZAPに乗るのかが書かれていたものだ。そこには、いまだ連載に登場していない者を含む全ミラージュ騎士の名があり、そして、ヴィクトリーはGTMに搭乗不可能と書かれていたのだ。GTMに乗れないのにミラージュ騎士なのか?
 デザインズ6を読んだ当時、ぼくはそれが不思議だったけれど、ようやく今月号でヴィクトリーがGTMに登場不可能である理由が判明。通常の人間の4倍ほどの身長の人物である。なるほど、これではGTMの操縦席には収まらない。ただし、ミラージュ騎士であれば間違いなく強いのだろう。
 そして、彼の正体が明かされた。これまでには宇宙人であることくらいしか分からなかったのだが、なんと、今回ラキシス7444にてショウメを狙って異世界がらやってきたヴィーキュルの親玉、大君主バフォメート・ヴィクトリーだった。なお、今月号に登場したヴィクトリーは数ヶ月前の連載に登場しセンタイマの攻撃からラキシスを守ろうとしたバフォメートと同一人物だと考えられるのだが(ニュータイプ2020年4月号~5月号)、今月号のヴィクトリーやレディ・スペクターは7777年以降の未来から戦艦に乗ってやってきた。つまり、ラキシスを守ろうとして手のひらをかざしてから後の、フォーチュン世界での、ミラージュ騎士団メンバーの彼ということだ。
 レディ・スペクターについては、ニュータイプ2020年6月号のデザインズにて、ヴィーキュルの最高存在「女王蜂」アスタローテであることが初公開されていた。そして彼女も今月号で本格的な初登場となった。
 今回のエピソードのタイトル、ラキシス7444に「大君主バフォメートのまなざし」と添えられてあるのは、どうやら彼のことらしい。だけど、彼らヴィーキュルは古来より、ジョーカー太陽星団の人類と敵対する者たちではなかったか?
 ニュータイプ2020年2月号。ラキシス7444での戦いのなかで、セントリー・ライブのノヴァフレームによって焼かれたヴィーキュルのゴリリダルリハが、去り際にラキシスたちに言い残した、その台詞のなかに、完全ではないが「大君主バフォメート・ヴィクトリー様の謁見のときまで」と読める箇所があった。ファイブスター物語ファンの間では、あの台詞はミラージュ騎士のヴィクトリーのことではないかと、話題となっていた。だけどぼくは、そうなのかなと不思議に感じていたけれど、まあ、関係ないだろうなと思っていた。
 今月号にてヴィクトリーは、自分たちヴィーキュルはラキシスから恩を受けたのだと語っていた。それが、彼らがミラージュ騎士となった理由であったのだろうか?
 なお、ノヴァフレームに焼かれる前にラキシスと対話したゴリリダルリハはその後、思うところがあって、ラキシスのファティマスーツの宝石となり、彼女の行く末を見守るようになるのだという。
 ヴィーキュルについては不明な点が多いので、この件については、ここでおしまい。

 マーター・マーター。
 ヴィクトリーとレディ・スペクター、そしてタワーは、マーター・マーターが操縦するスペンサードに乗って、未来からやってきた。密かにラキシスを追っていたヴィクトリーとレディ・スペクターを回収して、ウィル星団暦7818年の惑星フォーチュンへと帰って行った。今月号の連載時点では星団暦3037年だが、その移動時間は56億7千万年(ただし、瞬時に目的地に到着するようなので、56億7千万年が移動に要する時間ではない)。
 マーター・マーターが設計した次元航行戦艦ザ・ウィル・スペンサードはザ・ウィル2番艦となるもので、1番艦の記録に基づいた過去に飛ぶことが可能となっている。
 かつてバランシェが設計し天照帝が建造したザ・ウィルは7777年に退役しており、以降に建造されたスペンサードはザ・ウィルの2番艦と称されている。が、設計時期も設計者も異なるので、ぼくの考えでは、便宜上「2番艦」と呼んでいるのだろうと思った。
 ところで、次元航行とは何なのか?
 今月号でのスペンサードの航行を見る限り、いわゆるタイムマシーンと呼べるものであるらしい。しかし、そもそも、7777年以降の世界はジョーカー太陽星団の世界とは異なる宇宙であるらしいので、過去や未来へ行く「だけ」ではないようだ。
 ファイブスター物語においての7777年以降、そして惑星フォーチュンについては現在でも色々と不明な点が多い。分かっているのは、星団暦4100年のジョーカー太陽星団から出発したザ・ウィルは、その船内での時間経過で7777年に惑星フォーチュンにたどり着いたが、実際には56億年ほど経過しており、既にジョーカー太陽星団は消滅しているということ。なお、消滅する前のジョーカー太陽星団は懐園剣の誕生時に取り込まれた。
 そして、今月号の解説で分かったのは、7777年以降はウィル星団暦という暦となっていることと、惑星フォーチュンは時間と空間の概念がこれまでの常識では通用しないものとなっているらしいことだ。つまり、惑星フォーチュンについて過去に公表された設定のいくつかが変更されている可能性がある。よって、この件についても、ここまでだ。申し訳ない。

 以下、おまけというか、単なるつぶやきである。
 ファイブスター物語はSFでは無い。作者の永野護は繰り返し発言してきた。しかし、今月に限った話じゃないけど、ラキシス7444エピソードにはSFのような感覚があった。だけど、ぼくはSFを読んだことがない。ドラえもんしか知らない。だから、たぶんそういうことなんじゃないかという程度のことで、それでも想像するに、あの作者にとってSFとは基礎教養のひとつであって、嫌でも入ってくるのだろうなあ、などと感じた。今回は特に、タイムトラベルなど。これまでにも、未来の人物が過去に干渉することがあったファイブスター物語だけど、作者によれば、それはSFではなく神の仕業だから、すなわち高次元の存在だから可能であるという。おとぎばなしだからそうなっているということだった。
 スペンサードを建造したマーター・マーターは人造人間ファティマの子供ではあるけれど、彼女たちFネームは神とは規定されていない。そもそも、ザ・ウィルの「かつて開発され使う者もなくうもれた技術"次元飛行"ディバイス」(設計者バランシェがそう呼んでいた)の詳細については、これまでに語られたことがなく、不明である。ザ・ウィルの設計はバランシェが行ったもので、彼もまた神ではない。
 ファイブスター物語におけるタイムトラベルについては、過去に干渉した結果タイムパラドックスが起こるようなことは、これまでになかったはずで、だから、この作者がファイブスター物語を「SFとして」読ませることはなかったとぼくは感じている。ところが、今季のエピソード、ラキシス7444にて、カレンが過去に干渉しようとして止められた経緯が描かれた。カレンを止めたマキシによると、その過去に干渉するとマキシ自身に関わる過去の出来事がおかしくなるといったもので、それは、タイムパラドックスではなかったか?
 ここにきて、ようやく、ファイブスター物語はSFとしてのギミックを見せてきたのだろうか?
 なお、今後、星王となったマキシが過去のジョーカー太陽星団に干渉することは、既に予告されている。

 スペンサードがかっこいいと感じたのはそのデザインと、今月号での以下の記述だ。
 「クェーサー・スターバーストエンジン」
 「プラネタリ・グラビトンドライブ」
 「みらいのうちゅーせんにふんしゃのずるなんてないでし」
 これらの描写を、やはりアニメで見てみたいと感じてしまう。

 ところで、スペンサードってどういう意味だ?

追記(11月10日)

 最近のファイブスター物語での年のずれについて下記のブログに詳しいので、よろしくです。なお、11月10日発売ニュータイプ12月号のネタバレがありますので、ご注意ください。

FSS (NT2020年12月号 第17巻相当) 評論(ネタバレ注意) #fss_jp - AQM

今月のツイッターから


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当ブログ作者プロフィール

*1:以降、このブログでの年は全て星団暦。